
オンラインで不動産投資ができるサービス『CREAL(クリアル)』を運営するクリアル株式会社は、若年層との新しい接点を創出することを目的に、TikTok内で完結する「FanSpot byGMO for TikTok」を活用したインスタントウィンキャンペーンを実施しました。
「投資は難しそう」という固定観念が根強い中、インスタントウィンを起点にフォロワー獲得と興味喚起を図った本施策は、目標比171%のフォロワー獲得、CPF148%という高い成果に加え、キャンペーン後のオーガニックでのエンゲージメント増加など、良質なコミュニケーションの創出にもつながりました。
今回は、このキャンペーンの戦略設計から実施までを担ったクリアル株式会社の岩井氏、GMO NIKKO株式会社の鈴木氏にインタビュー。TikTokならではのユーザー行動を踏まえながら、金融・資産運用分野における新しいコミュニケーションの在り方について、TikTok for Business Japan三井田とともに語っていただきました。
🔵TikTok for Business 三井田(以下、三井田):クリアル株式会社の事業内容や、資産運用・不動産投資の分野での強みや特徴について教えてください。
🔴クリアル株式会社 岩井氏(以下、岩井):当社は不動産クラウドファンディングを主軸とした資産運用カンパニーで、2022年に東証グロース市場へ上場しました。
『CREAL』という、オンラインで1万円から手軽に不動産投資ができるサービスを運営しており、これが当社の主力事業となっています。
現在、不動産クラウドファンディング市場は、年間の出資額が1,700億円を超えるまでに成長し※、100社を超えるサービスが運営されており、アクティブに運営されているサービスで8割程度となっています。
その中で『CREAL』は2018年11月にリリースし、市場の黎明期から実績を積み上げてまいりました。
※国土交通省「不動産特定共同事業の利活用促進ハンドブック」(2025年7月)
一般的な不動産クラウドファンディングはマンションやレジデンスなどが多いですが、当社はホテルやオフィス・老人ホームなど、個人投資家では手を伸ばしにくい不動産も取り扱っています。
そのような「幅広いアセットタイプ」と、WEBマーケティングを駆使してサービスを拡大させてきました。
おかげさまで累計調達額は900億円を突破、2018年のサービス開始以来、元本割れは0件※を維持し、投資家の皆さまへ安定したリターンを継続的にお返しできています。
また、新たな資産運用商品として、今後は不動産ST(セキュリティ・トークン)市場への参入も予定しています。
数少ない上場企業が運営する不動産クラウドファンディングサービスとして、引き続き業界の発展をリードしていきたいと考えています。
※記事公開時点
岩井 翔 氏
クリアル株式会社 DX事業本部 マーケティング部長
不動産クラウドファンディング『CREAL』の立ち上げメンバーとして参画し、2022年の東証グロース市場への上場に貢献。現在は、『CREAL』をはじめとした資産運用プラットフォーム事業全体のマーケティングを統括し、直近ではTikTokを始めとする自社SNS公式アカウントの運用強化にも注力している。
🔵三井田:これまで、TikTokをどのように活用されてきましたか?
🔴岩井:将来への不安から投資を検討する若年層が増加している点に着目し、この層への認知拡大を目的として、2025年5月よりTikTok運用を開始しました。
これまで当社は、投資家登録や出資に直結する「刈り取り型」の施策が中心でしたが、サービスの長期的な成長を見据え、若年層への認知拡大についても動き始めました。TikTokは若年層の利用が多く、金融系のコンテンツも増えている点で非常に親和性が高いと考えています。
現在は「資産運用をゼロから学べる」コンテンツに特化し、投資初心者が多い若年層に向けて情報発信を行うことで、新規ユーザーの獲得を効果的に進めております。オーガニック投稿を広告として配信するなど、オーガニックと広告を連動させる形で運用し、リーチの最大化と効率的な接触機会の創出を図っています。
🔵三井田:今回、「FanSpot byGMO for TikTok」によるインスタントウィンキャンペーンを実施されました。どのような目的や背景がありましたか?
🔴岩井:今回のキャンペーンの実施の背景には、「将来の顧客となる若年層との接点が不足している」という課題がありました。特に資産運用について積極的に情報収集していない層にアプローチするには、従来の手法だけでは限界があるとも感じていました。
この課題を解決するため、TikTokを選定した理由は、主に以下の2点です。
偶発的な接点の創出: 資産運用に興味がない層でも「おすすめ」機能を通じて偶然の出会いを創出できる点。
イメージの刷新: 従来の「堅い」イメージを払拭するための「エンタメ化」に適している点。
目的については、キャンペーンで獲得した認知度を単なる一過性のものにせず、中長期的な関係を築くための土台作りとし、まずはフォロワー獲得をKGIに設定し、「FanSpot byGMO for TikTok」を活用したインスタントウィンキャンペーンの実施に至りました。
🔵三井田:今回のTikTokインスタントウィンキャンペーンの実施にあたり、キャンペーン設計やクリエイティブ制作で特に意識された点を教えてください。
🟢GMO NIKKO株式会社 鈴木氏(以下、鈴木):今回のキャンペーンでは、「投資」という商材に対して多くの方が抱く心理的ハードルをいかに下げ、自然にサービスに触れていただくかを最も重視しました。
まずキャンペーン設計では、弊社が開発したインスタントウィン(即時抽選型)を採用しています。TikTokのエンターテインメント性を活かした「気軽に参加できる体験設計」により、高いエンゲージメントの実現を目指しました。結果、投資のように最初の一歩を踏み出しにくい商材でも、まず触れてもらうきっかけを作れたと感じています。
また、クリエイティブ戦略としては、2種類の訴求動画を制作しました。
1つ目は、他社事例でも成果が高かったオーソドックスなキャンペーン訴求。
2つ目は、「1万円当たったら何に使うか?」というインタビュー形式です。これは、「CREALが1万円から手軽に始められる不動産投資である」という特徴を印象つけるために、インセンティブを1万円として、サービス理解を深められるよう工夫しました。
クリエイティブ動画イメージ(左:キャンペーン訴求、右:インタビュー形式)
🔵三井田:投資や金融サービスは「難しそう」「自分とは関係なさそう」と思われがちです。今回のキャンペーンによって、そうした心理的ハードルを下げられた実感はありましたか?ユーザーからのコメントや反応など、印象に残ったエピソードがあれば教えてください。
🔴岩井:心理的ハードルの低下は、キャンペーンを通して実感することができました。
「TikTokを通じて学べることで、不動産投資を始めるハードルが下がった」「TikTokのキャンペーンでCREALを知ったことをきっかけに不動産投資やクラウドファンディングについて勉強している」などといった好意的なコメントが見受けられました。
こうした反響を受けて、これまで資産運用を遠い存在だと感じていた方々にとって、今回のアプローチが少なからず最初の一歩を踏み出すきっかけになったではないかと思います。
また、キャンペーン実施後の投稿ではコメントの内容に明確な変化が見られました。実施前は、動画の登場人物に関するコメントが中心でしたが、実施後は「投稿テーマに対する具体的なコメント」や「投資に関する質問」など、投資やサービスに関する内容が増加しました。
短期的に新規フォロワーを獲得できたことに加え、定性的な変化として、コミュニティ内の「投資に対する興味・関心が高いユーザー」の割合も効果的に引き上げられたと考えています。
🔵三井田:今回のキャンペーンでは、フォロワー獲得とCPFをKPIに設定されていましたが、どのような成果が得られましたか?
🟢鈴木:フォロワー獲得数は目標を大きく上回る171%を達成し、CPFも目標比148%と、いずれも非常に良好な結果が得られました。これらの数値は、当社がこれまで支援してきた他業種のプロモーションと比較しても、トップクラスの成果でした。
また、キャンペーン期間中には「リスク回避術」や「定期預金のメリット」など、関連テーマのオーガニック投稿の再生数も大きく伸びました。キャンペーンに接触したユーザーが、自然とオーガニック投稿にも興味を示し、サービス理解につながるという波及効果も見られました。
今回のキャンペーン目的は、『CREAL』というサービスを知っていただく最初のきっかけを作り、そこから継続的な接点を育てていくことでした。その点でも、フォロワー基盤の拡大と、オーガニック投稿への波及効果という両面で、非常に大きな成果につながったと実感しています。
鈴木 康祐 氏
GMO NIKKO株式会社 マーケティングソリューション本部 シニアマネージャー
デジタルを中心とした総合マーケティングを手掛けるGMO NIKKOにて、セールスとしてこれまで金融・教育・ECなど幅広い業界のマーケティング支援を担当。広告主とメディア、そしてプラットフォームをつなぐ立場として、戦略設計から運用改善まで一貫してサポートしている。
🔵三井田:今回のキャンペーン成果を踏まえて、今後、インスタントウィンを活用できそうだと感じる業界や商材領域はありますか?
🟢鈴木:従来、インスタントウィンは製品などの有形商材で効果を発揮するケースが多かったのですが、今回の取り組みを通じて、金融・教育・サービスといった無形商材でも十分に活用できる可能性を強く感じました。
特に、投資のように内容が難しく見えたり、一歩踏み出すハードルが高い領域ほど、インスタントウィンの「気軽に参加できる体験設計」が有効に働くと実感しています。心理的なハードルを下げつつ、高いエンゲージメントを生み出せる点は、多くの無形商材に応用できると考えています。
🔵三井田:TikTok上で投資や金融といった「行動ハードルの高いテーマ」を扱う際は、まず商材の持つ「堅い」イメージをほぐし、ユーザーにとって身近で“自分ごと化”しやすい文脈に落とし込むことが重要だと考えています。
いきなりサービスや商品の詳細を説明するのではなく、「将来の不安」「お金の悩み」「ちょっとした豆知識」など、日常的な関心事やトレンドを切り口にすることで、資産運用に興味がない層にも「おすすめ」フィードを通じて自然に届けられる機会を最大化できます。
ユーザーが気軽に参加できるインスタントウィンキャンペーンは、高いエンゲージメントを生みやすく、サービス認知やフォロワー獲得といった「最初の接点づくり」に非常に有効です。さらに、オーガニック投稿を通じて「学び」や「共感」を継続的に届けることによって、一過性の接触で終わらせず、質の高い関心とコミュニティ形成へとつなげていくことが重要です。
投資や金融は、一見すると難しく見えますが、TikTokユーザーは“自分ごと化”できる文脈であれば、興味を持って最後まで動画を見てくれます。クリアル様のクイズ形式の投稿や、日常の悩みに寄り添うアプローチは、資産運用を「自分にも関わりがあるもの」として受け取っていただけたのではないかと感じています。
エンゲージメントが高いインスタントウィンによって戦略的にフォロワー基盤を作り、その後、継続的にオーガニック投稿を積み重ねていくという流れは、今回の成果が示す通り、中長期的なコミュニケーション設計には非常に効果的だと感じています。
三井田 悠
TikTok for Business Japan
Global Business Solutions, Growth Agency Group, Agency Partnership Manager
🔵三井田:今回の結果を踏まえて、今後TikTokを活用してどのようなコミュニケーションやマーケティング施策に挑戦していきたいと考えていますか?
🔴岩井:今回のキャンペーンを通じて、「資産運用=難しそう」という固定観念を崩すヒントが掴めたと感じています。TikTokは、"資産運用との最初の接点"を根本から変えうるポテンシャルを持つプラットフォームではないでしょうか。
今後は、TikTokの持つ「短尺性」や「トレンドの即時性」を最大限に活かしたコンテンツづくりをより深めていければと思います。これまで「自ら学びに行く堅い情報」として捉えられがちだった資産運用の知識を、ユーザーが「楽しみながら自然に触れられる体験」へと再設計していきたいです。
具体的には、現在の学習系コンテンツに加え、共感を得やすいショートドラマ、参加型クイズ、日常のあるあるを切り取ったライトな情報訴求など、従来の投資コンテンツの枠組みそのものをアップデートし、「楽しいから見たくなる」「気づいたら理解が深まっている」といった、TikTokならではの能動的な資産運用との接点を構築できればと考えています。
🟢鈴木:今回の結果を通じて、TikTokは「学びの入口」として非常に有効であり、若年層との新しい接点づくりにも大きな効果があると実感しました。
今後は、フォロワー獲得だけでなく、投資初心者の方が気軽に相談できるような双方向コミュニケーションや、体験型コンテンツの発信を通じて、TikTokならではのコミュニティ形成を支援していきたいと考えています。こうした継続的な接点づくりによって、不動産投資に対する心理的ハードルをさらに下げ、資産形成の第一歩を後押しできればと思っています。
クリアル様のサービスは、資産形成や不動産投資を通じて社会を豊かにしていく取り組みだと考えています。私たちとしても、TikTokを活用した新しいコミュニケーションやマーケティングの形を一緒に模索し、引き続きビジネス成長に貢献していきたいと思います。
🔵三井田:今回のクリアル様とGMO NIKKO様の取り組みは、TikTokにおける投資・金融分野のマーケティングに、新しい可能性を示す成功事例になりました。
従来の金融マーケティングではアプローチが難しかった“未来の顧客となりうる若年層”に対して、TikTokの「おすすめ」フィードを通じて偶然の出会いを生み、さらに中長期的な関係構築につなげるためにフォロワー獲得をKGIに設定された点は、非常に戦略的であり、今回の成果を強く後押ししたと感じています。
また、インスタントウィンはこれまで有形商材で活用されるケースが多かったソリューションですが、今回の「投資」という無形商材においても、エンターテインメント性と即時性が心理的ハードルを大きく下げることが証明されました。「1万円当たったら何に使うか」というクリエイティブの切り口は、キャンペーンの魅力を高めるだけでなく、「CREALは1万円から投資を始められる」というサービス理解にも自然につながっており、クリエイティブ戦略が非常に上手く機能していたと感じています。
フォロワー獲得数が目標比171%という大きな成果に加え、キャンペーン実施後には「投稿テーマに関する具体的なコメント」や「投資への質問」が増加しました。これは単なるエンゲージメントではなく、「投資への興味・関心が高いユーザー」との良質な接触が生まれたことを示しており、プラットフォーム側としても非常に嬉しく、今回の事例の価値を裏付ける結果だと受け止めています。
今回の成果は、「資産運用=難しそう」という固定観念を崩し、TikTokが金融・サービス領域における「学びの入口」として有効であることを示したことで、新しい可能性を開きました。
今後も、TikTokがユーザーとサービスをつなぐ新しい接点として、多くの業界の挑戦を後押しできればと考えています。