国内2社目のTMPココラブル社が明かすTikTok広告攻略のカギとは?

2025年11月14日

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SNS・デジタルプラットフォーム広告の黎明期から最前線を走り続ける、株式会社ココラブル。

2025年、同社はTikTok Marketing Partner(TMP)Agency部門のバッジを取得(日本で2社目)し、TikTok広告の専門パートナーとして新たな挑戦を進めている。

データ活用とクリエイティブ制作を一体化させた独自の体制を武器に、変化の激しい時代にどのように成果を生み出しているのか。

営業責任者の佐藤義也氏、TikTok for Business Japanの営業担当・兼田雄基氏の両名に話を聞いた。



SNS・デジタルプラットフォーム広告10年以上の知見が支える、再現性ある広告運用

― ―まず、ココラブル社の事業概要とこれまでの歩みについて教えてください。


🔵 佐藤:

当社は2011年に創業し、当時としては珍しいFacebook広告の専業代理店としてスタートしました。

当時の業界的には「いいね」を集めることが目的化している時代でしたが、私たちは当時からSNSやデジタルプラットフォームにおける購買や行動につながる広告の可能性に注目し、黎明期からダイレクトレスポンスの世界に踏み込んでいました。

現在では、TikTok、Meta、LINE、Xなど複数媒体を扱いながら、ダイレクトレスポンス広告の運用を強みとしています。

特に注力しているのはAPIを活用した運用の自動化とデータドリブンな管理体制です。社内のチャットツール上で1時間ごとに広告パフォーマンスを自動通知する仕組みや、予算超過・成果変動を検知するアラートなどを内製しており、「スピードと精度の両立」を支えるこの仕組みが、ココラブルの広告運用力の根幹となっています。



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佐藤義也 氏

株式会社ココラブル 営業室 室長


新卒でWeb広告の営業、2013年より株式会社ココラブルに入社し、広告コンサルタントとして従事。SNS広告黎明期からダイレクトレスポンスに特化し、幅広い業種の広告運用を経験。現在は営業部門の責任者として、顧客の事業成長を第一に考えた提案を実践中。翔泳社 Creator Zineにてショート動画に関する連載を執筆。(2023年12月~2024年5月)



🔴兼田:

ココラブルさんは、特に新しいプロダクト機能に対してのアンテナが非常に高いと感じます。

今回のTMP取得においても、2024年の10月にローンチした Smart+ にいち早く対応され、プロダクトの特性を理解した高い運用力での配信の拡大が評価されました。

Smart+ は「Creative Combinations」という動画やカルーセルなどのフォーマットとテキストの掛け合わせを元に、最もパフォーマンスの高いクリエイティブパターンの配信を最大化させるAIを活用した自動化ソリューションです。

そのため、クリエイティブとテキストの成果を元にした訴求パターンのPDCAがパフォーマンス改善においては重要なポイントになります。



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TikTokの魅力は、“発見から購買”を自然に橋渡しできること

― ―TikTok広告に取り組み始めた背景と、感じている変化を教えてください。


🔵 佐藤:

TikTokとの関わりは2018〜2019年頃からです。

当時は「若年層のエンタメアプリ」という印象が強かったのですが、私たちはTikTokの質の高いレコメンドによる新しい発見を生み出す仕組みに強い可能性を感じました。




ここ数年で、TikTokは大きく進化しています。ユーザー層が広がり、いまでは40代、50代の利用者も自然にコンテンツを楽しむようになりました。

特にレコメンドシステムの最適化が非常に優れていて、興味関心が自然につながり、若年層向けだけでなく、健康食品、通販、金融など、幅広い業種で成果が出せるプラットフォームに成長しています。




🔴 兼田:

おっしゃる通りで、TikTokのユーザー層はここ数年で一層の広がりを見せており、幅広い年齢の方々にご利用いただいております。それに伴い、広告配信でもご利用いただいている業種ジャンルは多様化しております。

また、直近では日本でもTikTok Shopがローンチし、発見から購買までプラットフォーム上で完結することが出来る「ディスカバリーEコマース」が大きな成長を見せています。


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兼田雄基 氏

TikTok for Business Japan, Agency Partnership Manager


2019年に当時サイバーエージェントグループだった株式会社マイクロアドに入社。広告代理店向けのDSP広告の拡販に従事。2022年より現職。代理店商流を担当し、TikTok for Businessの拡販を推進。




“運用と制作を一体化”し、成果を再現可能に

― ―クリエイティブ制作の体制について教えてください。


🔵 佐藤:

TikTok広告の成果を左右するのは、どれだけ多く・早く・的確にクリエイティブを検証できるかです。

当社では早い段階からショート動画専任のチームを立ち上げ、運用チームと同じKPIを追う形で動いています。



感覚やセンスだけに頼らず、データとユーザー反応をもとに“なぜ刺さったか”を言語化して再現する。

このプロセスを日常業務として回すことで、TikTokファーストのクリエイティブ設計を標準化できました。


また、TikTokでの成功クリエイティブを他媒体にも展開し成果を上げるケースも増えています。

「TikTokで学んだ表現が、ショート動画広告のクリエイティブ水準を押し上げている」──それが今の実感です。



TMP取得で広がる機会と責任

― ―TikTok Marketing Partner(TMP)バッジを取得して感じた変化は?


🔵 佐藤:

一番大きいのは、信頼と認知の広がりです。既存クライアントだけでなく、過去のお取引先や新たな企業様から「TikTokでも支援してほしい」と声をかけていただく機会が増えました。



同時に、TMPとしての責任も感じています。TikTokは次々に新しいプロダクトが出てくるので、

Symphonyのような生成AIを活用したクリエイティブツールも積極的に試し、実績を蓄積していくことが使命だと思っています。新しい機能を誰よりも早く触り、成果と学びを共有する。


それがパートナーとしての存在価値だと考えています。


TikTok Symphony
TikTok広告専用の生成AIを活用したクリエイティブ生成ツール 「TikTok Symphony」

― ―ココラブル社のようなTMPパートナーを、TikTok for Business としてどのように支援しているのでしょうか。


🔴 兼田:

TMP認定企業様はTikTok for Businessと前線で事例を一緒に作っていけるような重要なパートナーだと考えています。そのため、新機能の優先的なご案内やクリエイティブ制作のサポート、広告配信設計の提案などを中心に支援をしております。今後は共催イベントの開催や広告主様とのマッチングなどの支援も実施予定です。



データとクリエイティブの力を武器に
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― ―最後に、今後の展望を教えてください。


🔵 佐藤:

TikTokの価値は、単なる媒体ではなく「文化を生み出すプラットフォーム」であることだと思います。

私たちはその中で、心理的フリークエンシーとどう向き合うかを第一に考えております。数値としてのフリークエンシーとユーザーが感じる心理的フリークエンシーは異なると考えており、同じようなクリエイティブをつくり続けるのではなく、見るたびに新しい発見がある表現を目指しています。データとクリエイティブの力でそれを再現できるよう、今後も組織として進化を続けていきたいです。



🔴 兼田:

ココラブル様には、この数年でTikTokの成長スピード以上に大きくご配信を拡大をいただきましたが、ココラブル様に限らずTikTokの価値を感じていただいている代理店様は増えていると感じております。TikTok for Businessはそういった企業様を中心にパフォーマンス・ブランディングの双方で目的としている成果の最大化に向けたご提案を中心に行なっていきます。


また、中長期的には縦型動画を中心としたクリエイティブ制作体制の構築に向け、まずは効果検証いただけるようなクリエイティブパッケージのご提供を積極的に行なって参ります。TMPの企業様やこれからTMPを目指される企業様には安定したクリエイティブ制作体制を築いていただけるようなご支援を通して最終的には佐藤さんが触れられたように広告でもユーザーに新しい発見とワクワクを与えていけるような仕組みを作っていきたいです。