
2025年6月に日本市場でローンチした「TikTok Shop」は、“ディスカバリーEコマース”という新たな購買体験を生み出すECサービスとして存在感を高めています。
豊富なTikTok Shopのショップ運用実績を持つAnyMind Japan株式会社は、アメリカ発ビューティーブランド「Advanced Clinicals®」の日本市場での展開を担い、TikTok Shopを積極的に活用してきました。
TikTok Shop活用の成果が他チャネルへとスピルオーバーし、国内主要3大ベストコスメアワードの受賞につながるなど、「Advanced Clinicals®」のビジネス成長を大きく後押ししています。
今回は、AnyMind Japan株式会社の内田氏・武藤氏を迎え、TikTok for Business Japanの三井田とともに、TikTok Shopを起点とした新たなビジネスモデルや、消費者の購買行動の変化についてお話を伺いました。
🔴TikTok for Business 三井田(以下、三井田):今回の「Advanced Clinicals®(アドバンスドクリニカルズ®)」の取り組みでは、御社はマーケティング支援会社でありながら、広告主としての役割も担い、ブランド成長に関わる支援を包括的に行なっていると伺いました。具体的にはどのようなスキームなのでしょうか。
🔵AnyMind Japan 内田氏(以下、内田):AnyMind Japanは、Advanced Clinicals®の日本市場展開において、戦略設計からマーケティング施策の実行、物流・在庫管理、顧客対応といったオペレーションまでを一気通貫で支援するパートナーです。
2024年9月より、日本国内における正規支援パートナーとして、ブランド価値の最大化と持続的な成長を目的とした包括的な支援を行っています。
一般的な広告代理店モデルとは異なり、単なる施策提供にとどまらず、商品流通やマーケティングを含めた事業全体の成長にコミットする形で支援を行っています。施策設計から実行までを当社で担い、成果創出を前提とした形でブランドと並走しています。
内田 直希 氏
AnyMind Japan株式会社 ブランドコマース事業部 部長
2018年、AnyMind Japanに新卒入社。プロダクト開発事業部のPdM/Webディレクターやプロダクトマーケ、デジタル広告/EC事業部のマネージャーなどを経て、2024年より現職。ブランド事業、ECコンサル事業、物流3PL事業等を管轄するブランドコマース事業部を統括。
🔴三井田:Advanced Clinicals®ブランドの特長や、展開している商品ラインナップについて教えてください。
🟢AnyMind Japan 武藤氏(以下、武藤):Advanced Clinicals®は、25年以上にわたる研究に基づき、「成分」を軸に開発を行うアメリカ・シカゴ発のビューティーブランドです。スキンケア・ボディケア・ヘアケアそれぞれのカテゴリーで、目的に合わせて最適な成分を配合しています。
アメリカでは医療費が高く、気軽に医療的なケアを受けづらいという背景があります。そうした環境のなかで、「より効果を求める人に、適切な価格で手の届く商品を届けたい」という思想から生まれたブランドです。
近年、日本では「成分を重視して商品を選ぶ」という傾向が加速しています。Advanced Clinicals®のラインナップは、まさにこのトレンドに合致した構成になっています。
なかでもヒーロー商品であるレチノールボディクリームは、日本市場において「レチノール × ボディクリーム」という組み合わせをいち早く打ち出したアイテムです。従来のボディケアは「乾燥対策」を中心に語られがちでしたが、「ボディにもスキンケアと同じレベルの効果を求めたい」という方々から高い支持を集めています。
また、幅広いユーザー層から愛用されているのもAdvanced Clinicals®の特長です。
🔴三井田:TikTokを本格的に活用する以前、どのような課題を抱えていましたか。
🟢武藤:ECチャネルでは、当社の強みであるクリエイターやインフルエンサーを起用したKOL施策を組み合わせて販売促進を行っていました。しかし、利益を確保するため、ECモール(Marketplace)や既存の販売チャネルなど購買に近いローワーファネルへの広告投資が中心となり、さらに店頭では棚を確保するための販促予算も必要になることから、アッパーファネルの認知獲得に十分な投資ができていなかったという課題がありました。結果、商品自体のポテンシャルは高いものの、ブランド認知を拡大する取り組みが不足していたというのが、これまでの大きな課題でした。
特に20〜30代を中心に、デジタルプラットフォームで情報を取得し、そこで商品の特徴を理解した上で比較検討に進む傾向が高まっていると感じています。こうした背景から、TikTokをはじめ各デジタルプラットフォームは、商品を知るきっかけとして欠かせないタッチポイントになっています。TikTokはその中でも主要なプラットフォームの一つとして位置付け、KOL施策を継続的に実施してきました。
武藤 海星 氏
AnyMind Japan株式会社 ブランドコマース事業部 ブランド事業責任者
2023年、AnyMind Japanに入社。デジタル広告プランニング/運用、ECプランナーを歴任し、ブランドマネージャーとして「Advanced Clinicals®」など複数ブランドの日本展開を牽引。
🔴三井田:TikTok活用にあたって、どのような戦略を設計しましたか?
🟢武藤:2025年6月にTikTok Shopが日本でローンチされたことを受け、まずはTikTok Shop内でアフィリエイターに「取り扱いたいと思ってもらう状態」をつくることを戦略の軸に置きました。
AnyMindには海外拠点があり、すでにTikTok Shopのショップ運用実績があったため、アフィリエイターの協力が重要であることは理解していました。
ただ、日本ではブランドごとにターゲットも文脈も異なるため、同じやり方をそのまま当てはめるのではなく、ブランドに合わせたアプローチ設計が必要だと考えていました。TikTok Shopのショップ開設直後は、多くのセラーの中からクリエイターに選んでもらうためには、自ら積極的にオファーを出すことが重要だと考えました。そこで、自社からクリエイターへタイアップの声がけを行い、シーディングを重ねて複数投稿を作っていただきました。
これらの投稿のうち、どれか1つでも話題になるとサンプルリクエストが増え始めるため、そこに対してはアフィリエイト料率を調整し、参加インセンティブを設計しました。こうした仕組みを段階的に整備しながら、ヒット商品とポテンシャル商品が共に販売促進されるように戦略を構築しました。
🔵内田:補足すると、海外の実績から一定の“成功パターン”は見えていました。そのパターンを日本でも再現するため、まず注力したのがコンテンツの量産体制をつくることです。
TikTok Shopで売上を伸ばすには、クリエイター起点の投稿数を増やすことが不可欠です。そこで、クリエイターに「この商品は売れる」という認識を持ってもらうため、訴求軸ごとに複数のタイアップ動画を制作し、シーディング時の参考投稿として使えるようディレクションしました。
こうした投稿が増えてくると、UGCも自然と増え、ショッピング動画が量産される状態になります。ここがTikTok Shopの成長において非常に重要なポイントです。
運用面では、広告ソリューション「GMV Max」により、量産されたショート動画のトラフィックを最適化しました。そこでポイントとなるのが、収益性をTikTok Shop単体で見るのではなく、ECモールを含む全チャネル横断でtROAS(目標広告費用対効果)を設計することです。
これは東南アジアの事例でも実証されており、TikTokで需要が喚起されると、他チャネルの売上も連動して伸びていきます。そのため、「TikTokに広告投資すればするほど、他チャネルでも売上が跳ねる状態」をいかに早く再現できるかが、今回のKPIのひとつになっていました。
🔴三井田:実際に投稿されたTikTok動画の中で、特に反響があったクリエイティブはどのようなものでしたか? また、それがどのような成果につながったと感じていますか。
🟢武藤:タイアップ投稿の中にも高いパフォーマンスを出したものがありましたが、特に驚いたのは、クリエイターが自主的に投稿したショート動画やLIVE配信でした。「商品を手に持って紹介する」という非常にシンプルな投稿でも視聴数が伸び、売上に大きく寄与した点は印象的でした。
実際に反響が大きかった動画を見ると、クリエイターがリアルな感想を率直に語っており、口コミに近いナチュラルな表現になっています。動画が大量に投稿されることでフリークエンシーが上がり、すでに商品を認知していた視聴者に“等身大のレビュー”が届くことで、比較検討時の不安を払拭できたのだと考えています。
また、このような「商品を持って紹介する動画」はクリエイター自身も作りやすく、再現性の高いフォーマットだった点も好材料でした。一つの投稿が広がると、他のクリエイターにも波及し、さらに投稿が増え、インプレッションが伸び、購買につながる。こうした好循環が生まれ、今回の売上拡大につながったと感じています。
🔴三井田:今回の事例は、TikTokが単なる販促チャネルではなく、ブランドの事業成長を牽引するプラットフォームであることを明確に示した成功例だと考えています。
まず、販売力のあるアフィリエイターからのサンプルリクエストが増え、クリエイターの自発的な投稿やLIVE配信が広がった点は、TikTok Shopが「収益化しやすい」と認知された証拠だと言えます。彼らが自発的に投稿したリアルなレビューは、視聴者にとって“純粋な口コミ”として機能し、商品の信頼性を高め、購買意向を強く後押ししています。
さらに注目すべきは、TikTok上での認知拡大や信頼獲得が他チャネルへ波及し、スピルオーバーによって売上を押し上げたことです。これは、TikTokがローワーファネルの購買だけでなく、アッパーファネルの認知からミドルファネルの比較検討まで、一気通貫でカバーできるプラットフォームであることの証明でもあります。
今回、AnyMind様がブランド全体のtROASを基準に、TikTok Shopへの投資を戦略的に集中された判断は、このプラットフォーム特性を最大限に活かしたベストプラクティスでした。東南アジアでの豊富な運用実績があり、TikTok ShopやGMV Maxを理解されていたからこそ、立ち上げ期の日本市場でも早々に成果へとつなげられたのだと思います。
三井田 悠
TikTok for Business Japan
Global Business Solutions, Performance Agency Division, Digital Agency Group, Agency Partner
🔵内田:この度、Advanced Clinicals®は、国内での店頭販売開始からわずか1年で「@cosmeベストコスメアワード2025」「ロフト ベストコスメ2025」「PLAZA THE BEST HIT COSMETICS 2025」を受賞しました。この成果には、TikTok Shopでのインプレッション増加や、そこで実行した戦略・戦術が大きく寄与していると感じています。
もともとオフラインでは、バラエティショップを中心に展開し、2025年の夏頃からはGMSでも取り扱いが始まりました。ちょうどその時期にTikTokで話題となり、それがバラエティショップやGMSでの売上にも明確に跳ね返ってきたんです。
さらに9月末から10月にかけては、ドラッグストアでも大型の配荷が本格的に進みました。当初の想定売上を軒並み超える売れ行きとなり、一部では在庫が追いつかないほどの状況が生まれています。
オンライン施策の勢いが、そのままオフラインの販売にも連動し、予想を大きく上回る成果につながったと実感しています。
🔴三井田:Advanced Clinicals®の国内主要3大ベストコスメアワードの受賞に、TikTokが貢献できたことをとても嬉しく思います。AnyMind様が、日本市場への導入初期の段階から戦略的に投資し、スピード感を持って成果につなげられたことが寄与したのではないでしょうか。
また、AnyMind様には、流通・マーケティング・クリエイター施策を横断的に支援できる体制が整っており、商品展開から認知拡大、購買促進までを一貫して設計・実行できる点が大きな強みだと感じています。この「サプライチェーン × マーケティング × KOL活用」が一体となった運用のおかげで今回のようなスピーディーな拡大を可能にした大きな要因だと考えています。
🔵内田:当社には、もともとECモールの運用ノウハウがあり、同時にクリエイターを活用したプロモーション体制も強化してきました。さらに、海外事例からTikTok Shopの成功パターンをキャッチアップできていたことも大きかったです。加えて、オフライン流通に関しても戦略的に取り組んだことで、「欲しいと思った時にどこでも買える」状態を整えられていたことも追い風になりました。
EC運用のノウハウ、クリエイターアクティベーション、リテール展開。この3つが同時に作用し、TikTok Shopという環境に非常にフィットした結果が、今回のスピード感ある成長につながったと考えています。
🔴三井田:TikTok Shopの活用によって、ブランド側の投資判断や、消費者の購買行動にどのような変化が見られましたか?
🔵内田:TikTok Shop活用による変化は、大きく2つあると感じています。
まず1つ目は、「売上貢献が可視化され、投資判断がしやすくなった」ことです。
TikTok Shopでは、各施策がどの程度売上に寄与しているかを把握しやすく、ブランドとして「どの商品に、どのような形で注力すべきか」をデータに基づいて判断できるようになりました。従来の広告出稿のように手段ありきで考えるのではなく、実際の売上につながる取り組みにフォーカスしやすくなった点は大きな変化でした。
2つ目は、「消費者による動画レビューが購買行動を変え始めたこと」です。
ECモールではテキストレビューや星での評価が購買の判断材料になりますが、TikTok Shopでは、実際に商品を手に持って話す投稿が動画レビューとして機能します。ブランド発信ではなく、ユーザーによるリアルな口コミが可視化されることで、他の消費者の不安を取り除き、購買を後押ししていると感じます。
さらに、アフィリエイト型の報酬設計により、レビューを投稿する側にもメリットがあるため、ブランド・クリエイター・消費者の三者がハッピーになれるプラットフォームとして好循環が生まれています。
🟢武藤:加えて、ユーザーが実際に商品を使って投稿してくださる動画が増えたことで、ブランド側として「リアルな声」を把握しやすくなりました。投稿された動画を見ると、消費者がどんな使い方をしていて、どこに価値を感じ、どんな点に不満を持つのかが視覚的に理解できます。
クリエイターの動画は、ブランド側からは伝えづらい「実際の使用感」や「体験価値」がそのまま表現されており、商品の信頼性や期待値を高める大きな要因になっています。コメント欄にはポジティブ・ネガティブ両方の意見が寄せられるため、マーケティング施策を考える材料にもなっています。
また、POP UPなどのオフラインでの接客時には、「TikTokで話題になっている商品だ!」と声をかけていただくことが増えました。オンラインでの認知が店頭でのポジティブな出会いにつながり、体験価値をさらに高めていると感じています。
こうした“生の声”がオンラインとオフラインの両方で可視化されたことで、ブランド運営における消費者理解の解像度は大きく上がったと思います。
🔴三井田:TikTok Shop活用により購買につながったことも大きいのですが、それ以上に、アッパーファネルの認知からミドルファネルの検討、そしてローワーファネルの購買まで、一気通貫で支援していただけたことが、今回の販売実績につながったと感じています。
各フェーズで最適な施策を設計・連動させていただいたことで、ブランドとしての成長が一段と加速したのではないでしょうか。
🔵内田:そうですね。当社が認知フェーズの予算をお預かりし、KOL施策を提供している国内ブランドの多くは、依然としてオフライン販売を主軸にされています。
その中で“TikTok売れ”が起こると、オンラインだけでなくオフラインの売上にも大きな波及効果が生まれるケースが増えています。
実際に、TikTok上で話題化したタイミングに合わせて施策計画を共有することで、小売店のバイヤーの方々からも前向きな反応をいただく場面が増えてきました。TikTok Shopを起点に、全チャネルへの影響力が高まっていることを実感しています。
🟢武藤:アフィリエイターの方々が実際に売場まで足を運んで、推し商品として紹介してくださるケースが多く見られます。動画内で棚の位置や価格まで具体的に取り上げて、さらにイエローカートも付いています。
その結果、アフィリエイターは動画経由の成果で収益を得られますし、私たちもECモールで購入したいユーザーをオンラインで取り込むことができます。一方で、店舗で購入したいユーザーは「これ、動画で見た商品だ!」と記憶を呼び起こして、来店時に指名買いしていただけるんですよね。
オンラインとオフラインの両方で購買の接点が広がり、相互にプラスに働くのはTikTokならではだと感じています。
🔴三井田:お話を伺って、オンラインとオフラインが多層的につながっていることを改めて実感しました。
動画を見て「気になる」と思ったユーザーが、後日店舗で商品を見かけた時に、購入につながるケースは確かに多いと感じます。
実際に店頭でパッケージを手に取り、成分を確認したり質感を見たりすることで、動画で得た情報とリアルな体験がつながる。そこにクリエイターによる店頭紹介の動画やイエローカートが加わると、さらに購買の後押しになりますよね。
TikTok上の動画、店頭での商品との出会い、クリエイターのレビューが連動することで、売上の裾野が広がり、いろいろな接点で“ハッピーな循環”が生まれていると感じました。
🔴三井田:今後、TikTok Shopを中心とした運用をどのように進化させていきたいと考えていますか?
🔵内田:AnyMindとしては、今回のTikTok Shop活用を通じて、提供できるソリューションの幅が大きく広がったと感じています。
もともと当社はインフルエンサーマーケティングに強みがあり、国内外のKOLネットワークを活かした施策を展開してきました。TikTok Shop活用では、特に初期段階でKOLに「動画化しやすい」「売れる/稼げる」と認知してもらうことが重要になります。その意味でも、KOLネットワークと運用ノウハウを掛け合わせ、メーカーの利益貢献へとつながる再現性の高い運用体制を整えていきたいと考えています。
また、Advanced Clinicals®のように、当社が商品を仕入れて販売するビジネスモデルにおいても、TikTok Shopは非常に強力な機能です。商品特性や供給体制を踏まえたうえで、「どのように売れる導線を設計すべきか」を短期間で検証できる点は、TikTok Shopならではの強みだと捉えています。こうした実運用で得られた知見は、広告主・ブランド支援における施策設計にも還元されています。
さらに、通常の広告主支援においても、TikTokの役割が大きく変わり始めています。これまでのように認知やクリックなど目的別のKPIを追うだけでなく、TikTok Shopの登場によって、売上・利益といったKPIで評価されるご担当者様が増えています。EC運用、TikTok Shopの代理運用、クリエイター活用を組み合わせた総合的なサポートが必要とされるようになり、当社としてもその需要に応えられる体制が整ってきました。
今後は、KOLネットワーク、EC運用、ブランドマーケティングの知見を統合し、より本質的にクライアントの事業成長に貢献できるソリューションを強化していきたいと考えています。
🟢武藤:TikTok Shopの活用支援においても、単一チャネルだけを見るのではなく、他のECチャネルや認知施策との関係性を含めて、「どこが伸びているのか」「どこを調整すべきか」を俯瞰して設計できる点が強みだと感じています。
また、これまで目的別に分断されがちだったKPIについても、売上や利益といった事業全体の視点で整理し、全体最適につながる運用設計が可能になってきました。
従来の「広告予算を預かる代理店」にとどまらず、事業成長を見据えて伴走できる点が、AnyMindの価値だと感じています。
🔵内田:私たちの役割は、ブランドの成長に寄り添い、長く伴走する“パートナー”だと捉えています。
AnyMindは自社でブランドを保有し、一気通貫で事業を運営してきた経験があるからこそ、フェーズごとに細分化されがちな領域を有機的につなぎ、最適なソリューションを設計・提案できるようになりました。
また、戦略を描くだけでは成果にはつながりません。どれだけ精度高く実行できるか、つまり“運用そのものの質”が利益に直結します。
今回の取り組みでは、プラットフォームを活用したデータ連携や運用体制をさらに強化できたことで、クライアントに対してより大きな価値を提供できていると感じています。
🔴三井田:今回のAdvanced Clinicals®の事例は、エンターテインメントとコマースの融合というTikTok Shop最大の強みがもっとも分かりやすく表れた好例だと考えています。
クリエイターによる「リアルな感想」のUGCが大量に生まれたことで、購買検討中のユーザーの不安が解消され、ブランドへの信頼と共感が一気に高まりました。この熱量の高いコミュニティがGMV拡大の原動力となり、結果として他のECモールやオフラインへの波及効果を生み出しています。
TikTok Shopへの参入がまだ多くない時期から、AnyMind様が持つKOLネットワークと「GMV Max」などの広告ソリューションを掛け合わせ、投稿数と露出を最大化したことは、大きな先行優位性につながりました。
“TikTok売れ”を再現するための要点は、次の3つに集約されると考えています。
まず1つ目は、商品力の高さが前提での「動画化しやすい」「紹介すれば売れる」というクリエイターインサイトを満たす初期ブーストの設計です。作り込まれた広告ではなく、クリエイター自身の言葉で語られるリアルなレビュー、ストーリー性のあるコンテンツが、最も強い購買モチベーションを生みます。
2つ目は、冒頭数秒でユーザーの興味を引き、「なぜこの商品が必要なのか」というインサイトに訴えかけるクリエイティブ設計です。成果の高いクリエイティブ要素を分析し、多様な切り口でシーディングすることで再現性が高まります。
3つ目は、TikTok Shop単体のROASではなく、全チャネル横断でのtROASを見る全体最適の投資判断です。TikTokで認知したユーザーは、最も利便性の高いチャネルで購入します。
今回のように、「認知・話題化」と「即時購買」を両立させる投資設計が、ブランドの持続的成長につながります。 今回の成功事例が象徴しているのは、TikTokが単なる動画のプラットフォームに留まらず、オンライン・オフラインを横断して購買を動かす「事業成長を牽引するプラットフォーム」へと進化しているという点です。
「リアルなUGCが信頼を生み、クリエイターの自主的な投稿が連鎖し、それがまた他チャネルへ波及していく。」この循環こそがTikTok Shopの真価だと思っています。