
TikTokの運用型広告を最適化する、予測AIを活用したパフォーマンスソリューション「Smart+」。
さまざまな業界の広告主から注目が集まる中、いち早くその可能性に着目し、成果を上げているのがレバレジーズ株式会社です。
今回は、オンライン診療プラットフォーム「レバクリ」における「Smart+」活用と、インハウスでのTikTok広告運用によって成果を導いたレバレジーズ株式会社の田岡氏にインタビュー。
特に「Smart+」では CPAの上限をコントロールしながら、できる限り多くの成果を獲得するCost Capという入札方法を活用し、配信規模を広げつつも成果単価を改善させることに成功しました。
「Smart+(Cost Cap)」導入の背景や具体的な成果、そして今後の展望について、TikTok for Business Japanの岡本・髙橋とともに語っていただきました。
🔵TikTok for Business 岡本(以下、岡本):まずは、レバレジーズ株式会社の事業概要についてご紹介いただけますか?
🟢レバレジーズ株式会社 田岡氏(以下、田岡):弊社は、IT、医療、M&A、海外事業など、40以上の領域で事業を展開しています。特にヘルスケア領域では、看護師や介護士などの転職を支援する「レバウェル」や、オンライン診療プラットフォーム「レバクリ」などを通じて、人材紹介から医療DXまで幅広いサービスを展開し、業界の課題解決に取り組んでいます。
田岡 氏
レバレジーズ株式会社 マーケティング部 ブランドコミュニケーション室 プロモーショングループ
2024年に新卒でレバレジーズに入社し、以来、オンライン診療プラットフォーム「レバクリ」のプロモーション業務に従事。アフィリエイト、ディスプレイ広告、リスティング広告など、Web広告領域を中心に幅広いチャネルの運用を担当。
🔵岡本:今回、TikTokを活用された「レバクリ」は、どのような課題解決を目的に生まれたサービスでしょうか?
🟢田岡:「レバクリ」は、診療予約から診察、決済までをすべてオンラインで完結し、医薬品をご自宅にお届けするオンライン診療のプラットフォームです。医療業界における“非効率”や“受診ハードルの高さ”といった課題に対して、患者・医療従事者の双方にとってストレスの少ない仕組みを提供したいという思いから誕生しました。
現在は、AGA治療、ED、ピルの処方、医療ダイエットといった領域に対応していますが、いずれもデリケートな悩みが多く、人前で相談しづらいテーマだからこそ、オンラインという形がフィットすると考えています。
患者さんにとって簡単かつ安全な診療体験を提供しつつ、医療機関側のDXをさらに推進することで業務効率も高め、日本の医療全体の生産性向上にもつなげていくことを目指しています。
🔵岡本:「レバクリ」のプロモーションにTikTokを活用されたきっかけや目的をお聞かせください。
🟢田岡:実は、オンライン診療という選択肢自体が、まだ多くの方に浸透していないのが現状です。特に、デリケートな悩みでは、「クリニックに足を運ぶこと自体が心理的なハードルになっている」と感じる方も少なくありません。
そこで着目したのがTikTokでした。TikTokは幅広い層にリーチできるだけでなく、スマホというパーソナルな空間で、ユーザーが自分のペースで情報に接触することができます。動画を通じて「こんなに手軽に専門の医師に相談できるんだ」といった発見や驚きを届けることで、オンライン診療に対する心理的な壁を取り払っていけるのではと考えました。
悩みを一人で抱えがちな方に「レバクリ」という選択肢を知っていただき、最初の一歩を踏み出すきっかけになればと思っています。
🔵岡本:御社では、TikTok広告の運用を一貫して自社で行っているとのことですが、それによって得られた成果についてお聞かせください。
🟢田岡:弊社では、「レバクリ」の立ち上げ当初から、TikTok広告を含むプロモーションをすべてインハウスで運用しています。その中で最も大きな成果だと感じているのは、ユーザーのインサイトを高い解像度で捉え、それをスピーディにクリエイティブへ反映できたことです。
顧客やサービスへの深い理解をベースに、TikTok特有の文脈やテンポに合わせて、いかに端的に魅力を伝えるか。その工夫と試行錯誤をスピーディーに実行できたのは、インハウス体制ならではの大きなメリットだと感じています。
サービスの価値を最も理解している自分たち自身が運用を担うことで、ユーザーにとっての「信頼感」や「安心感」も、より自然に伝わったのではないかと考えています。
クリエイティブ例
🔵岡本:この度、「レバクリ」のプロモーションに「Smart+」の入札方法の1つである、Cost Cap(目標成果単価上限)を導入されましたが、どのようなきっかけや理由で活用を開始されましたか?導入前に期待していたことがあれば、あわせて教えてください。
🟢田岡:導入のきっかけは、手動配信でスケールを狙うと、どうしてもターゲティングの精度が甘くなり、CPAが悪化しやすかったことです。いわゆる「配信量」と「ターゲティング精度」のトレードオフを感じており、それを解消できる打ち手を探していました。
「Smart+」に期待していたのは、配信規模を広げても、機械学習がコンバージョンに至る可能性の高いユーザーを的確に見つけてくれることです。それによって、「量」と「質」を両立させながら、事業として無理なくスケールしていけるのではないかと考え、導入を決めました。
🔵岡本:実際に「Smart+(Cost Cap)」を活用して、どのような成果が得られましたか?
🟢田岡:「Smart+(Cost Cap)」を導入したことで、CPAを約34%抑制しつつ、CTRも約147%と大幅に改善することができました。
手動キャンペーンでは、どうしてもCPAが合わず、かつクリエイティブの疲弊も重なって、運用改善にかなりの時間と工数を要していたのが正直なところです。
その点、「Smart+(Cost Cap)」は機械学習の精度が高く、少ない運用リソースでも安定した成果が出せました。
結果として、私たちは日々の配信調整から解放され、クリエイティブの分析や新しい訴求軸の企画といった、より本質的な業務に集中できるようになったと感じています。
🔵岡本:今回の「Smart+(Cost Cap)」の導入をはじめ、レバレジーズ様にはこれまでも弊社と直接連携いただきながら、TikTokの活用を進めていただいています。
🟢田岡:TikTok for Businessのご担当者様には、日頃から弊社の事業パートナーとして、力強いサポートをいただいています。定期的なミーティングでは、KPI達成に向けた具体的な改善提案はもちろん、他社の成功事例やトレンドの共有など、常に新しい視点を提供いただいています。
私たちだけでは気づけない客観的なフィードバックや、TikTokというプラットフォームに対する深い知見に基づいたアドバイスは、「レバクリ」におけるTikTok活用の成功を支える大きな要素になっていると感じています。
🔵岡本:ありがとうございます。レバレジーズ様の取り組みで特に印象的だったのは、やはり運用におけるスピード感と提案に対する柔軟性、実行力の高さです。
「Smart+(Cost Cap)」の導入をご提案した際も、すぐに社内で検討・実行してくださり、さらに私たちの提案を上回るようなアイデアや施策を持ち込んでいただけました。
日々のクリエイティブ運用においても、動画やテキストの本数をしっかり担保しながら、継続的に改善を重ねていただいています。こうした積み重ねやチーム間のスムーズなコミュニケーションが、確かな成果につながっているのだと強く感じています。
また、私たちからはTikTok上でのトレンドや、業界の最新動向などを定期的に共有させていただいていますが、それを単に取り入れるのではなく、レバレジーズ様が自社の文脈に落とし込み、きちんと“TikTokらしい”クリエイティブとして具現化されています。トレンドをどう咀嚼し、どのように「レバクリ」というサービスに合う形に変換するか。その柔軟な発想力とスピード感ある実行力が、今回の成功を支える大きな要因ではないでしょうか。
岡本 成哉
TikTok for Business Japan, Strategic Account Client Partner, Recruiting Unit
🔴TikTok for Business 髙橋(以下、髙橋):我々も御社のスピード感には驚かされました。
定例ミーティングでのご提案に対して、当日の夕方には設定完了のご連絡をいただくこともあり、私たちとしても非常にありがたく思っています。
また、「Smart+」はTikTok独自の最適化レコメンドシステムを活用する新しいプロダクトでしたので、運用側にとっては未知の部分も多かったと思います。
それでも、我々の機械学習モデルを信頼し、推奨設計をしっかりと取り入れてくださった点、そしてチャレンジングな姿勢で取り組んでいただけた点は、非常に印象的でした。
TikTokならではの提案にも前向きに取り組んでくださったことが、今回の成果にもつながったと感じています。
髙橋 侑子
TikTok for Business Japan, Client Solutions Manager Lead Generation
🔵岡本:今後、レバレジーズ様としてTikTokを活用する際に、「さらに挑戦したいこと」や「強化したい方向性」があれば教えてください。また、今回の成果を受けて、「レバクリ」以外のサービスでもTikTokを活用していく可能性についてどのようにお考えですか?
🟢田岡:今後も「Smart+」を中心とした最新のプロダクトを活用し、検証を重ねながら、機械学習の最適化や運用改善を継続的に進めて、より良い運用モデルを築いていければと思っています。
また、「レバクリ」以外のサービスにおいても、TikTokを活用したプロモーションは着実に拡大してきています。
社内に蓄積された運用ノウハウを横展開することで、各事業でのPDCAもスピード感をもって回せるようになっていますし、ブランディング・認知から獲得までを一気通貫で実現できるプラットフォームとして、TikTokの重要性はますます高まっていると実感しています。
今後、事業をさらに成長させていく上で、御社は重要なパートナーですし、共に市場を創造していく存在として、引き続きお力添えをいただけると大変心強いです。
🔵岡本:レバレジーズ様は非常にスピード感を持って、私たちの提案を柔軟に受け入れてくださる企業だと強く感じています。だからこそ、今後も「Smart+」のような最新プロダクトや注目度の高いソリューションについて、積極的にご提案させていただきたいと思っています。
新しい取り組みの導入に慎重な企業も少なくない中、レバレジーズ様は新たなチャレンジを受け入れる土壌が整っていると感じています。
だからこそ、まだ前例がないような、より先進的な施策にも一緒に挑戦していけたらと思っています。
🔴髙橋:私からは、今後の展望としてお伝えしたいことが2点あります。
まず1点目は、クリエイティブに関してです。TikTok広告活用の初期段階では、静止画の方がパフォーマンスが良いというお話もありましたが、直近では動画、特にUGCのクリエイティブにも積極的に挑戦していただいており、そこでも着実に成果を伸ばされている印象です。今後は、動画ならではの伝え方や表現の可能性をさらに広げていくことで、より大きな成果につなげていけるのではないかと期待しています。私たちとしても、引き続き伴走しながら、クリエイティブの最適化を支援していきたいと考えています。
2点目は、TikTokというプラットフォームにおけるヘルスケア領域の可能性についてです。私自身も以前はD2Cを担当していたのですが、TikTokには美容や医療など、デリケートな悩みを抱えるユーザーが非常に多く存在しています。一方で、そうした方々に対して、オンライン診療という選択肢がまだ十分に認知されていない現状もあります。
その中で、レバレジーズ様はまさに業界をリードする存在であり、多くのユーザーに「こういう選択肢もあるんだ」と気づいていただく機会を生み出しています。
今後も、多くの悩みを抱えるユーザーの皆さまが自分に合った手段で悩みを解決できるよう、私たちも引き続き、共に取り組ませていただければと思っています。