新感覚のRPG型カンファレンス「TikTok Game Show 2024」を開催|業界のトップランナーが語るゲーミングの未来とは

10月 11, 2024
新感覚のRPG型カンファレンス「TikTok Game Show 2024」を開催|業界のトップランナーが語るゲーミングの未来とは

TikTok for Businessは、「東京ゲームショウ2024」直前イベントとして「TikTok Game Show 2024 〜TikTokが創る“強くてニューゲーム”〜」を9月24日(火)に渋谷ヒカリエホールにて開催しました。


本イベントでは、Adjust、Glossom、MIXI、UUUMからゲストを迎え、来場者にビジネスでも「強くてニューゲーム」を展開していただけるように、冒険の旅をコンセプトにしたRPG型のカンファレンスを実施しました。


ご来場の皆様には、ビジネスの成長につながる様々なクエストをクリアしていただき、大盛況のイベントとなりました。




オープニング:変化が加速する「未来」に備えるために


TikTok for Business Maayan Kotlerが登壇したオープニングでは、ゲーミング市場の現状について説明しました。


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テクノロジーの進歩とともに、ゲーム業界の変化もますます加速しています。


グローバルでのゲーミング市場の売上規模は、2024年時点で1030億ドルにまで達しており※1、地球上の4人に1人がモバイルゲーマーだと言われている中※2、大きなトピックとして、Apple社によるプライバシー強化機能「App Tracking Transparency(ATT)」が導入されました。


それにより、デジタルマーケティングやターゲティングキャンペーンの難易度が上がり、チャレンジすべきことが増えていますが、ゲーム業界はまだまだ大きなポテンシャルを秘めており、TikTokではゲーム関連動画の視聴数・投稿数ともに増加傾向が続いています。


まさに今、“ゲーミングの未来”を考えるべき時を迎えています。


TikTokは広告主のパートナーとして、ATTへの対策やユーザーのプライバシー保護など、来たるべき“ゲーミングの未来”に向けた様々な取り組みを行っています。


※1: Gaming Report 2023, Unity

※2: Data ai, “State of Mobile 2023”


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ステージ1:ATT時代、期待する未来


Adjust株式会社 大杉氏、小松氏、TikTok for Business 野々垣が登壇したセッションでは、ATTの登場とともに注目されるようになった計測スキームSKAdNetwork(SKAN)について解説しました。


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ATT導入以降、ユーザーの許可が得られない限り、IDFAを用いた計測をすることはできなくなりましたが、SKANを利用すれば、ATTの影響を受けない計測が可能になります。


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さらにSKAN 4.0へのアップデートでは、ポストバックが3回に増えてデータをより多く取得することが可能になり、WEB面における計測も可能になるなど計測の効率化を実現。SKANの後継とも呼ばれているAd Attribution Kitには、アプリ保持ユーザーの再エンゲージメントに向けたキャンペーンの効果計測が追加されており、多くのマーケターから注目を集めています。


このように、ユーザーのプライバシーに配慮した効果計測のソリューションは日々進化していますが、その一方で、引き続きATT環境下において取得可能なIDFAをどのようにプロモーションや効果計測に利用していくかを考えることが重要です。


日本のゲーム業界においては、引き続きiOSの存在感は大きく、ゲームアプリのインストール数はiOSが約55%と半数を超えています。ATTによるIDFA許諾率は上昇傾向にあり、特にゲーム分野は全体平均よりも高く、グローバルでは2024年第一四半期で39%(全体平均32%)となっています。※Adjustによるトレンドレポートより抜粋


また、一定期間アプリを使用していなかったユーザーが戻ってきた際に発生する、休眠復帰のアトリビューションが、国内、グローバルともに増加傾向にあることから、リターゲティングや再エンゲージメントの重要性が高まっていることが推測されます。


TikTokのオーディエンス生成機能はこれまで、提供に「7日」以上の期間を要していましたが、市場変化や市場ニーズに伴い、「3日」での生成を可能にする機能を追加しました。またゲーム関連コンテンツのユーザーベースの拡大やユーザー層の多様化も相まって、ゲーム市場におけるリターゲティングの効果を高めています。




ステージ2:アプリゲームの広告マネタイズの未来 〜広告マネタイズを始めたIAP / IPゲーム、その背景と成功事例〜


Glossom株式会社 小室氏、株式会社MIXI 辻野氏、TikTok for Business 井上が登壇したセッションでは、ゲーム内広告のマネタイズについて、「モンスターストライク」の事例とともに解説しました。


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ゲームアプリを取り巻く環境や市場動向を見ると、日本におけるIAPゲームの収益は2021年から2024年にかけて下降トレンドとなっています。ミッドコアゲームが占める割合はまだ大きいものの、徐々にシェアは縮小しており、その一方でカジュアルゲームの成長が著しく、特にハイブリッドカジュアルゲームの収益シェアは大きく伸びています。


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ゲーム市場の変化の背景には、ゲームやコンテンツの多様化があり、ユーザーのゲームアプリへの課金意欲の低下につながっています。特にミッドコアゲームのRPGはすでに市場が成熟しており、キャラクターやストーリーの差別化が難しいという課題とともに、ユーザーが複数のゲームを並行して楽しむという傾向の高まりによって、集中的な課金が減少しています。


そのため、多くのゲームがアプリ内広告を導入し、課金しなくてもゲームを進行できる環境を整備。広告と課金の併用によって収益を上げるハイブリッドマネタイズ化が進む中、「IAP / IPゲームの動画リワード広告の導入」と「ハイブリッドカジュアルゲーム」が注目されています。


Pangleが実施した調査では、約90%のユーザーがアプリ内広告の存在を認識しており、約60%が「広告を見てゲームをインストールしたことがある」と回答。アプリ内広告がユーザー獲得に有効な手段の一つであることが判明しました。また、半数以上がアプリ内広告を受容しているという結果も出ており、ゲームユーザーの広告に対する抵抗感が薄れていることも明らかになっています。そこには、SNSや動画投稿アプリなどによってアプリ内広告への接触機会が増え、広告視聴に慣れてきていることと、広告視聴によってゲーム開発者を支援したいという心理が働いていると推測されます。


近年では、最初から課金をするユーザーは少数派で、約半数以上のゲームユーザーが「広告を見ながら進める」と回答しています。動画リワード広告の導入は、ゲームユーザーからも前向きに捉えられているため、動画広告でのマネタイズの重要性はますます高まっていくことでしょう。


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MIXI社の「モンスターストライク」には、常設の広告枠に加え、期間限定イベント連動枠があり、常設枠では、収益機会を増やすだけでなく、ユーザーのストレスポイントの解消やアイテムガチャなど“楽しさ”の提供を目的に、動画リワード広告を活用しています。


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新設された期間限定イベント連動枠は、施策検討段階から動画リワードを組み込む形で設計。プレイバックガチャ枠の場合、事前に貯めたアイテムが必要となるプレイバックガチャを、アイテムを持たない新規ユーザーや休眠ユーザーにも体験してもらうために、動画リワード広告の視聴によってアイテムを提供し、ガチャへの参加を可能にしています。


このように、より多くのユーザーにイベントを楽しんでもらうことを目的にすると、動画リワード広告が有効活用できます。


長期間プレイされるIAP / IPゲームの場合、主な収益源を課金にしながら、動画リワード広告を導入することが最適であり、動画リワード広告を導入する際には、「ユーザーの課金を邪魔しない」「ユーザーにメリットがある報酬にする」という2つの点を意識して設計することが重要です。


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ハイブリッドマネタイズ化のもう一つの方法として注目されている「ハイブリッドカジュアルゲーム」は、課金を強化し、広告と課金の併用で収益を上げるハイパーカジュアルゲームのことを指していますが、動画リワード広告によるIAP / IPゲームのハイブリッドマネタイズ化とは広告実装の狙いやアプローチ方法が異なります。


短期間でのプレイを重視している「ハイブリッドカジュアルゲーム」では、インターステイシャル広告や静止画広告を活用し、次々と新しい広告を投下することが効果的です。


一方でIAP / IPゲームの場合、広告を出し過ぎるとロイヤルユーザーが離脱する可能性が高くなります。その他、より良いゲーム体験の提供に向けたKPI改善、広告クリエイティブの質の向上は、IAP / IPゲームが動画リワード広告を導入する際に気をつけるべきポイントです。


このように、ゲーム収益モデルの変化に応じて、広告戦略を柔軟に調整していくことが、収益の維持や拡大を実現します。




ステージ3:アプリゲームのパフォーマンスを最大化に導いた秘訣とは 〜あの噂の【キノコ伝説】の事例、TikTok for Businessの新機能を紹介〜


TikTok for BusinessからAaron Chen、Anson Chen、Shuzhen Huang、Yongxiao Baoが登壇したセッションでは、今話題のゲーム「キノコ伝説」の事例とともに、アプリゲームのパフォーマンスを最大化に導いた秘訣とTikTok for Businessの広告ソリューションについて解説しました。


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斬新なテーマ設定とカジュアルなゲームプレイの融合が魅力の「キノコ伝説」は、世界各地でゲーム売上ランキング1位を獲得、日本市場で最も収益を上げています。


現在、「キノコ伝説」の広告費の30%以上をTikTok for Businessで配信されているとのことですが、ROASが安定的に高いことから、TikTok広告の有効性が実証されています。


その背景には、「キノコ伝説」とTikTokユーザーとの相性の良さがあります。短時間で楽しめるゲームプレイを好むライト&ミドルゲーマーは年々増加傾向にあり、TikTokの利用習慣と合致するため、TikTokユーザーには多くのライト&ミドルゲーマーが存在します。そのため、TikTok広告はライト&ミドルゲームへの興味を引きやすく、認知やインストールの向上につながっています。


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TikTokでの効果的な広告戦略には、TikTok for Businessが提供するあらゆるソリューションを活用することが重要です。


  • コストコントロール: WEBおよび事前登録専用キャンペーンとともに、「TikTok Creative Exchange(TTCX)」「TikTok Creative Challenge(TTCC)」といったTikTokクリエイティブソリューションを活用することでCPIを抑止し、広告効果を最大化。

  • インストール最大化: TikTok広告でのバイラルマーケティングに加え、Pangleを活用することでアジア地域におけるインストールと費用対効果を最大化。


また、広告クリエイティブについては、クリエイター起用やゲーム実況動画、明確なCTA(行動喚起)などが有効ですが、地域ごとに成功の法則があります。日本をはじめとするアジア市場では、特典やインセンティブを強調し、クリエイターなど人物を登場させることが効果的です。



セッション後半では、IAAゲーム向けの新たなソリューションを紹介しました。TikTok for Businessでは、IAAゲームに対して、3段階の公開フェーズごとに最適なソリューションを提供しており、IAA VBO(バリューベース最適化)は予測システムを進化させています。


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ステージ4:ゲーム広告クリエイティブの未来 〜ゲーム×クリエイターの親和性〜


UUUM株式会社 露木氏、UUUM専属クリエイター あたろー氏、TikTok for Business Harman Chan(ハーマン・チャン)が登壇したセッションでは、これまでのゲーム業界では比較的実施されていなかった「クリエイター活用」にスポットを当て、広告におけるクリエイティブ戦略と活用事例を紹介しました。


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動画広告にクリエイターを起用することのメリットは、広告色を薄めることができ、広告をエンターテインメント性のあるコンテンツにすることで、広告視聴を促進できるところにあります。また、商材への熱量があるクリエイターの起用は、さらにエンゲージメントを高めるという効果が期待できます。


ゲーム商材の場合、ゲーム自体がエンターテインメント性の高いコンテンツであり、タイトルやキャラクターなど強いIPを持っているケースが多く見られます。IPの魅力の一つである登場キャラクターや限定要素を、クリエイターの個性を活かした演出で強調することによって、相乗効果を生み出すことができます。


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広告クリエイティブは、目的やターゲットに合わせたクリエイター起用や演出方法によって、さらに効果を高めることができます。


新規ユーザーの獲得には、クリエイターの個性を活かしたストレートトークやコント、寸劇によってゲームの楽しさやキャラクターの魅力を明確に訴求すると効果的です。


休眠ユーザーの復帰には、クリエイターによるゲーム実況風のクリエイティブで実際のプレイ画面を見せ、クリエイターのリアクションによって、キャラクターの動きやアイテムの利用方法を訴求すると効果を発揮しやすくなります。


本セッションで紹介した事例では、TikTokのインタラクティブアドオン機能の一つである「ギフトコードステッカー」を使用。動画の冒頭、クリエイターが視聴者にアプリ内で使用できるギフトコードを案内することで、CTRの向上と広告単価の最適化に成功しました。


ゲーム広告においては、IPとクリエイター、さらにインタラクティブアドオン機能を掛け合わせることで、広告効果の最大化を実現することができます。




ネットワーキングセッション


全ステージ終了後のネットワーキングセッションには、あたろー氏、こちゃに 氏、HiNas3 氏、金子 みゆ 氏という4名の人気のゲーム系TikTokクリエイターが参加。本イベントの司会を務めたMC TAKA 氏や各セッションに登壇したゲストとともに、広告主、代理店、ゲーム業界関係者、TikTok for Businessの社員も交えて、軽食を楽しみながら大いに盛り上がりました。



今回の「TikTok Game Show 2024 〜TikTokが創る“強くてニューゲーム”〜」は、9月26日より開催された「東京ゲームショウ2024」に先駆けて実施した、TikTok for Business初のイベントです。

TikTok for Businessは今後も、ゲーム業界のさらなる発展に寄与することを目指し、TikTokソリューションの進化を続けるとともに、様々な角度から最新の情報をお届けしていきます。


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TikTok、Pangleなど広告配信サービスを提供しているTikTok for Businessは、認知拡大から顧客獲得まで、 様々なファネルにおけるビジネス課題解決に貢献します。TikTokはエンターテインメントで溢れるプラットフォームとして、オープンマインドなオーディエンスと企業/ブランドが自然と出会うことで生まれる顧客とのエンゲージメントにより、ビジネスにインパクトをもたらします。